保育園経営コンサルタント 大嶽の『現場日記』

船井総合研究所で、日本で先駆けて保育業界の経営コンサルティング領域を確立した業界の第一人者が、毎日全国の保育園における経営コンサルティング活動を綴ったブログ

2020年3月17日 11:53 午前

進化する園の園長の共通点

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みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、今日は中国地方のご支援先。

こちらは、株式会社で認定こども園を複数展開する、全国でも非常に珍しいご支援先で、かれこれ7-8年のお付き合いです。

複数ある園の一つにお邪魔しましたが、コロナ対策はバッチリ。

こちらのエリアではまだ感染者が出てないのですが、それだからと言って、決して甘んじず、徹底されてる様子でした。

 

さらに、今回は年度末ということもあり、コロナ対策はもちろんのこと、

・シェア分析

・収支分析

・採用分析

をさせていただきました。

 

シェア分析は分からない人も多いと思いますが、要するに、商圏内でのマーケット占有率です。

この数字によって、自園のポジションが分かり、それが分かるので戦略が立てられるということです。

 

実は新制度の施設型保育給付、地域型保育給付の事業を全て網羅した形で、収入ベースのシェア分析したのは私も初めての取り組みですし、恐らく全国でも例がありませんので、とても興味深い数字が出てきました。

一般的に地方の保育園、こども園の商圏は車10分商圏、距離にして5km商圏です。

その中で実質本園に位置づけられる園は、シェア12.0%、同市内にある今年度スタートした園は6.1%、別市にある昨年度スタートした園は5.8%ということです。

この業界は、他のサービス業と異なり、一定の人口が存在するエリアにおいては、一番園は存在してても、圧倒的一番園というのは異例です。(例えば定員800人の保育園みたいなものはありません。)

よって、どのエリアも乱立状態で、子どもが多いと言われる、300〜400人クラスの幼稚園から認定こども園に移行した園ですら、基準商圏をベースで考えると、シェアは15%〜19%程度になります。

よって、本園は非常に影響力の強いトップグループの園という判断が出来るのです。(シェア理論で言えば、影響シェア〜優位シェアというシェア)

 

このブログでも述べましたが、縮小マーケットというのは、

・人が集まる強いところは今後現状維持〜成長

・弱いところは今後急速に縮小

というのがセオリーですので、非常に良いポジションにいます。

このポジションならば、基本戦略は「包み込み」と「一番化」のバランスです。

まだ一番シェアを確立しきれてないので、まだまだ長所の磨き込みによる一旦突破をしなければなりません。

ここはかなり特徴的な教育を行ってるので、その磨き込みをしつつ、総合的な保育教育の環境づくりをしていく必要があります。

 

残りの2園については、シェアで見ると、まだまだ認知度が低い状況なので、広報に力を入れる必要があります。

イベント強化、0歳児教室、SNS、ブログによる発信頻度アップ、地域連携強化によるプレスなど。

概略ですが、このようにして分析をしていきます。

私個人的には、3園全てにおいて、このエリアで圧倒的一番人気園、誰もがこの園に入りたいと思って止まない園にしたいと思ってます。

その理由は、社福が圧倒的に強いエリアの中で、さまざまな逆境や苦悩があったのが理由です。

近隣の法人からは異端児扱いされてるはずですが、それで良いのです。

子どもたち、保護者にとって良いことをして、たくさんの子どもが集まってくることの何が悪いのか??

もちろん、地域全体のバランスや関係性のようなものを無視するわけではありませんが、本当に素晴らしいことは広がるし、広げる必要があるのです。

 

また、収支分析については、あくまで各施設における事業活動収支計算書の絶対比較と、3施設の相対比較、全国平均との相対比較など。

項目は、PLなので、人件費率、事業費率、事務費率、収支差額比率、給付外収入比率、成長率などくらいですが、ここからもかなり様々な課題が見えてきます。

何故この園は給食費率が高いのか?

何故この園は給付外収入が少ないのか?

何故この園は収支差額率が低いのか?

などなど。

 

採用分析は、新卒中途別、媒体別における応募数、応募率、見学数、見学誘導率、面接数、面接誘導率、内定数、内定率における課題を洗い出します。

これも来期に向けて色々着手していきたいと思います。

 

今日改めて感じましたが、こちらの会社さんの園長先生方はとにかくメモを取るし、私がお伝えしたことを忠実に実践してくれるし、変化、進化のスピードが速い。

ありがたいことに、本社の方も含めてこのブログを何人も見てくださっているのも、勉強好きの表れでしかありません。

 

この業界の園長、主任というマネージャークラスの特徴を一つ挙げると、

 

「保育は学べど、経営は学ばず」

 

というスタンスです。

経営→運営→保育という川上から川下の流れを知らず、木を見て森を見ないマネージャーが多い中、皆さん、一生懸命に経営まで学ぼうとしてくれるから、この会社の園は成長してきたのです。

もちろん、経営者の圧倒的な手腕があってのことなのですが、その中で本当に努力されてます。

次回は私独自の園長報告シートを使って、共有してもらいますので、どんな変化、進化があるか、今から楽しみです。

 

ではまた。