保育園経営コンサルタント 大嶽の『現場日記』

船井総合研究所で、日本で先駆けて保育業界の経営コンサルティング領域を確立した業界の第一人者が、毎日全国の保育園における経営コンサルティング活動を綴ったブログ

2020年4月28日 9:44 午前

ビジネスデューデリジェンスの重要性

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、昨日は2件のコンサルティング。

 

1件目は東京と四国で保育園を5拠点展開する企業様のご支援です。

どの園も利用率は30%程度で、企業主導型保育については保育料の返金負担が発生している状況ですが、社員の休業手当の支払い等はなく、在宅勤務、ローテーションでの現場勤務、有給休暇、特別有給休暇などを上手に活用しながら進めております。

 

また、採用については、1つの園で1名のみ保育士が不足している状況なのですが、4月は全く応募も採用もありません。

常識的に考えれば、新年度がスタートしたばかりで、かつこのコロナ禍に求職活動するのか??と思いたくなりますが、実は多くはないですが、求職者は確実に動いています。

条件も悪くない、広告も一等地を抑えているという点を踏まえると、少し様子を見ながら、GW以降に回復するのか、それともこのままなのか、それによって経営判断が変わってきますので、しっかり見極めたいと思います。

 

2件目は、某東証一部上場企業のご支援で、某保育会社のM&Aにおけるデューデリジェンスのキックオフミーティング。

改めて、このタイミングでも積極的にM&Aを仕掛けている企業があることを実感します。

 

個人的には過去に保育会社のビジネスDDや保育事業の可否判断を実施してきた件数で言えば、間違いなく全国でもトップ(クラス)だと自負しています。

今回の売り手の保育会社は私も以前から認知していた企業です。

 

もちろん詳細は省きますが、ビジネスデューデリジェンスを定期的に実施する中で、私が特に重視しているのは、

 

・社長の人間性

・業界ポジション・イメージ・歴史

・展開エリア

・既存施設の立地・定員規模

・不動産調達力

・HRリソース

・財務指標(特に流動比率、ROA、自己資本比率、1拠点開設あたり資産or負債)

 

この7点です。

 

言うまでもなく、ビジネスDDの目的は、

 

「マネジメントやオペレーションの観点からその企業を買収する価値はあるかを判断する」

 

ことですから、上記7点から強みやリソースの希少性、経済価値、課題、リスクなどを整理して総合的判断してまいります。

 

今後は以下の状況からも、M&Aなどの業界再編の動きは益々加速すると思われ、それに連動してビジネスDDの需要も増えてくるでしょう。

 

・新型コロナの影響もあり、多くの産業が数年単位で厳しい状況を強いられる中、保育は比較的安定感がある業種のため、異業種の参入も増える

・一方で、少子化が急速に進む中、市場のピークアウトを見越して売りを考える業界企業が増える

・企業主導型保育の不安定さから早期売却を検討する企業が増える

 

そして、この傾向は、この数年は株式会社がほぼでしたが、今後は社会福祉法人や学校法人にも波及していきます。

 

その際に誤ったジャッジをしてしまうと、業界再編や地域の教育福祉環境にも支障が出てしまい、ひいてはそれが業界に悪影響を及ぼすこともあるので、慎重かつ正確に実施していかなければなりません。

 

ではまた。