保育園経営コンサルタント 大嶽の『現場日記』

船井総合研究所で、日本で先駆けて保育業界の経営コンサルティング領域を確立した業界の第一人者が、毎日全国の保育園における経営コンサルティング活動を綴ったブログ

2020年5月13日 12:17 午後

GIGAスクール構想は進むか

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。船井総研の大嶽です。

 

さて、文科省のGIGAスクール構想に関して説明会がありました。

 

GIGAスクールとは、
・校内通信ネットワークの整備
・生徒一人一台端末の整備
等という、オンライン教育環境整備事業です。
コロナ前は、文科省は推進していたものの、小中学校で言えば市区町村の首長や教育長、高校で言えば都道府県知事のところで、導入や要請に関する課題を理由に、この事業がほぼ進んできませんでした。
しかし、コロナ禍で文科省もかなり焦っており、都道府県や自治体に強く導入、実施の要請をしたということです。
「非常時なのに危機感がない!!」
「今後ICTを使おうとしない自治体には説明責任が生じる」
「やろうとしないことが一番子供に対して罪だ!」
といったことを文科省が配信したのは少し驚きです。。。
そして、このような国としての意思表示は、第二波、第三波も見越して、コロナが長期化することを物語っていると悟ってよいでしょう。
もちろん様々な課題や障壁があるのですが、今回の要請を見ると、これを機に、公立学校で急速にオンライン教育が普及する可能性が高まってきました。
幼稚園はGIGAスクール構想対象にはなっていませんが、小中高と同様に学校機関として、コロナの長期化を見据え、改めてオンライン化を進める流れは強くなると思っています。
しかし、忘れてはいけないのは、オンライン化はあくまで手段であること、幼少期はリアルやフィジカルでの関わり方にこそ、子どもの成長におけるインサイトがあるということです。
上手に融合しながら、オンライン環境を整備し、オンライン教育とこれまで大切にしてきたリアルかつフィジカルな教育をしていくべきだと思います。
ではまた。
2020年5月12日 8:11 午前

今年の保育士新卒採用の傾向

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、このブログでも何度かお伝えしてきましたが、2021新卒採用の動きが活発化し始めたことで、以下のような特徴が見えてきました。

 

1.合説・フェア・学内合説の中止or延期

2.休校による登校学生の減少(学校訪問をしても接触機会が持ちづらい)

3.学生アルバイト応募の鈍り

4.実習の自粛

5.園見学者の減少

 

端的に言えば、「リアルの場」での就活が極めて厳しい状況にあるということです。

 

学生としても、園を知るきっかけとして、これまでのような学校の掲示板や求人データ閲覧、実習先、就職フェアなどの接点がなくなっていますので、特に早くから就活で動いていた学生にとっては強い不安を感じているようです。

 

3月に実施された「dodaキャンパス」の学生アンケートによりますと、

 

・新型コロナウイルスの報道がある中、「不安」を感じている学生は約8割。
・新型コロナウイルスが「就活に影響がある」と回答した学生は95.9%と、ほとんどの学生が該当。
・Web説明会や面接は、「利用したい」「利用に抵抗はない」が約6割。
・一方で、「利用にやや抵抗がある」「利用したくない」が約3割と、一部の学生は、利用方法や選考について不安を感じている。

 

という結果が出ております。

 

つまり、コロナが就活に影響があると回答したのがほぼ100%で、強い不安を感じているとともに、Webやオンラインでの就活は前向きに考えている学生が多いようです。

 

仮に、このままコロナが収束したとしても、就職フェアのような大規模イベントの実施は難しいでしょうし、養成校の再開は地域によっては一学期中にあるにせよ、今の世の中の潮流を考えれば、以下のことを考えていかねばなりません。

 

1.オンラインとリアルの垣根・乖離をゼロ化させること
2.可能な範囲でリアルを盛り込むこと
3.採用を長期化させ、「育成」に時間をかけること

 

これらに基づいて、どんな採用活動を保育園、幼稚園事業者としてすべきなのか、是非このタイミングで考えていただきたく思っています。

 

船井総研でも、このオンライン保育士採用をテーマにしたセミナーを、急にはなりますが、明後日5月14日に無料オンラインで実施します。

https://hoiku-kodomoen.funaisoken.co.jp/post-4414/#_ga=2.226140250.1921147145.1589161462-1516112010.1543380417

1時間の短時間セミナーでもありますので、お気軽にご参加いただければと思います。

 

そして、改めて皆さんに考えてほしいのは、


・コロナ前には戻らない、短期策ではない、長期的にオンラインを活用した新しい採用にシフトしなければならない

・保育業界でも採用シフトできる法人とそうでない法人に完全に二極化する、置いていかれるとこれまで以上に採用できなくなる時代になる

 

ということです。

 

これを負担や面倒に思わず、本当に園にとって、法人にとって必要な人財を採用するために前向きに取り組んでいただきたいと思っています。

 

ではまた。

2020年5月6日 11:07 午前

3密を回避する園を目指すという選択肢

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。船井総研の大嶽です。

 

さて、ウィズコロナが長期化することを前提に考えた場合、各業界で新たなサービスの形やあり方が模索・検討されています。

特にその中でも、「”3密”回避型」のサービスをどう展開するか、実現するかが非常に重要な議論になっています。

 

例えば、ホテルでもチェックイン、チェックアウトのフロントに集中する時間をアプリを活用して混雑状況が常にチェックできるサービスが登場しようとしていたり、飲食店でも同様に各店舗の混雑状況が一目でわかり、混雑しているお店を回避できるようなプラットフォームの開発が進むという話を聞いたりします。

 

これを幼稚園、保育園で置き換えてみるとどうでしょうか?

 

一部の経営者との話をすると、

 

・一クラス当たりの園児数を減らす

・教室や保育室の壁を取り除き、面積を広くする

 

などの検討が始まっているようです。

 

当然ながらウィズコロナの環境下では、地域によって保護者も相当センシティブになるため、自身が通っている園のコロナ対応を見定めていますし、今後は新入園の判断基準にもなりうると思っています。

 

以下の表をご覧ください。

一園当たり人数 学級あたり人数 学級数 学級面積 一人面積 縦の長さ
500 33 15 60 1.98 1.4
450 30 15 60 1.98 1.4
400 33 12 60 1.98 1.4
350 29 12 60 1.98 1.4
300 33 9 60 1.98 1.4
250 28 9 60 1.98 1.4
200 33 6 60 1.98 1.4
150 25 6 60 1.98 1.4
100 33 3 60 1.98 1.4
50 17 3 60 1.98 1.4

 

これは、幼稚園における規模別の学級当たり人数、学級数、学級当たり面積、園児一人当たり面積、子ども同士の距離(ディスタンス)の一般例を出したものです。

幼稚園を例にとった場合、幼稚園の一学級当たりの園児は35人以下が原則であること、満三歳を除き、3学年は原則クラス数は同数、おおよそ学級当たり面積は60㎡前後であるケースが多いこと、保育所の利用者一人当たり面積の1.98㎡を参考にすると、仮に均等に園児を部屋に並ばせた場合、幅は1.4mになり、ソーシャルディスタンスをクリアできません。

 

もちろん、子どもですから、常にきちんと整列もらうことは保育活動上不可能ですが、仮にこれを2.0mにしてもらうとすれば、以下のようになります。

一園当たり人数 クラス人数 クラス数 クラス面積 一人面積 縦の長さ
500 15 34 60 4 2
450 15 30 60 4 2
400 15 27 60 4 2
350 15 24 60 4 2
300 15 20 60 4 2
250 15 17 60 4 2
200 15 14 60 4 2
150 15 10 60 4 2
100 15 7 60 4 2
50 15 4 60 4 2

クラスの人数を見ていただきたいのですが、ソーシャルディスタンスを確保しようと思えば、学級当たり面積を60㎡で固定した場合、一学級当たり園児数を15名にしないとクリアできません。

 

さらに、その場合、必要となる学級数が激増します。

増床でもしない限り、必要となる学級数は確保できませんから、結論から言えば、

 

「現状の学級数に応じた園児数に園児を減らさなければならない」

 

ということです。

例えば、元々園児300人で9クラス(学級)だった園がソーシャルディスタンスを優先し、学級当たり園児数を15名にすると、園児を100~150人程度に減らす必要があるということです。

仮に元々空き部屋があり、それを最大限活用したとしても200人が上限でしょう。

 

つまり、園児数を30~60%に減らさなければならないということです。

 

繰り返しになりますが、子どもが動き回る環境を考えると、上記のようにきっちり計算しても、それ通りにならないことは十分理解していますが、それでも設定保育や朝の活動、給食の時間など、ある程度距離を取れる時間帯も存在しているのもまた事実です。

 

ただ、やはり過去の一般論から言えば、あまりにも非常識な話ですね。。

3年ほどかけて、段階的に募集定員を減らしたとして、収入がいくら減り、人員をどの程度減らす必要があるのか、新制度園の場合、施設型給付で定員区分による単価増を考慮しても、収支差額は半減近くになるでしょう。

 

しかし、ばかげた話に聞こえたとしても、それくらいの判断、決断が迫られている、それくらい新しい文化や習慣が求められているということを認識する必要があります。

 

これまでのように、幼稚園ならば35人学級、場合によってはそれ以上の学級編成をしている園があれば、そのままで果たして良いのか?

 

経営効率が落ちたとしても、不動産に余裕があれば学級数を増やす、もしくは全体の園児を減らし、学級当たり園児数を減らすことで、クラスにゆとりを持たせる必要がないのか、その判断と同時に、経営効率が少しでも落ちないように、保険外収入も含めた事業構造への変化や、無駄なコストの見直し、さらにはリストラをせずに新たな事業展開や多角化を前提とした人的配置や経営方針への切り替え判断も検討する必要があるということです。

 

何度も言いますが、コロナ前と同じ経営をしても問題ないと思っていては絶対にダメです。。。

時代は変化し、新しい時代が到来し、それに伴って新しい文化・習慣が生まれ始めようとしているのです。

 

ではまた。

2020年5月4日 3:46 午後

3月の有効求人倍率から分かること

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

緊急事態宣言が全国一律で5月31日まで延長になり、現状の自粛状況が継続されることになりました。

専門家の意見として、新規感染者数は5月末には東京でも二桁前半にまで低下していくという見方が多いことを考えると、もう少しの辛抱という見方もできますが、一方では頼りない経済対策により、失業者や自殺者も、感染者数と同等、もしくはそれ以上に不安視されるところです。

 

私が常にウォッチしている経済予測やアナリストの見解を見ると、今後の経済の落ち込みとして、経済成長率が如何になると予想しています。

 

・2019年10~12月(確定):▲7.1%

・2020年1-3月(予想):▲5%程度

・2020年4-6月(予想):▲20~25%

 

ということで、今回の経済対策が真水で5%程度という実態を考えると、第2弾、第3弾の追加補正で財政支援がないと、失業率が4~5%程度増え、失業者数は約300万人、自殺者が1万人を超えると言われています。

現在の日本の失業率は2.5ですので、これが6~7%となれば、チリ、パラグアイ、ペルーなどの南米の途上国と変わらない水準です。

 

このような深刻な状況の中で、3月の有効求人倍率が発表になりました。

 

以下の通りです。

 

※厚労省発表

※数字は前年同月対比

※()内は先月の増減率

【全体】昨年対比

・月間有効求職者数:+0.7(+1.0)

・新規求職申込件数:▲3.0(▲6.2)

・月間有効求人数:▲13.6(▲10.2)

・新規求人数:▲12.1(▲13.5)

・就職件数:▲8.6(▲15.6)

・有効求人倍率:▲0.23(▲0.19)

 

【常用※パート除く】昨年対比

・月間有効求職者数:+0.7(▲0.6)

・新規求職申込件数:▲2.9(▲7.4)

・月間有効求人数:▲12.9(▲10.3)

・新規求人数:▲11.4(▲14.1)

・就職件数:▲7.4(▲19.4)

・有効求人倍率:▲0.2(▲0.15)

 

【パート】昨年対比

・月間有効求職者数:▲0.4(+4.1)

・新規求職申込件数:▲2.1(▲3.8)

・月間有効求人数:▲12.9(▲7.8)

・新規求人数:▲10.8(▲10.7)

・就職件数:▲14.9(▲9.2)

・有効求人倍率:▲0.18(▲0.19)

 

前月と同様に、求職者は現状維持だが、求人数が2か月連続で二桁で落ち込み、パートの就職件数に至っては、▲14.9%と大幅に低下しています。

要するに、益々就職が厳しくなり、働きたくても働けない人たちが増えているのが数字を見ても分かります。

 

産業別にみると、求人が減っている産業の順位はこちら。

 

1位:製造業▲22.8(前回1位)→

2位:宿泊業,飲食サービス業▲19.9(前回圏外)↑

3位:サービス業(ほかに分類されないもの)▲18.1(前回2位)↓

4位:生活関連サービス業・娯楽業▲16.6(前回4位)→

5位:卸売業,小売業▲15.0(前回5位)→

 

宿泊業、飲食サービス業が先月の2月段階では5位に入っていませんでしたが、3月は2位に急上昇しています。

4月の数字はもっと苦しくなることが予想されます。

 

尚、保育業界の状況はどうかと言いますと、こちらです。

 

教育・学習支援業+1.4(▲7.3)・・・幼稚園が該当

医療・福祉▲3.4(▲7.0)・・・保育園が該当

 

ということで、この業界は減少幅は他の業界に比べると少ないのですが、教育業は求人数が昨年よりも増えており、医療福祉は特に医療の影響などもあり微減です。(社会福祉だけでも▲2.2)

 

ちなみに前回も示しましたが、前年の数字を見ると、

 

教育・学習支援業(+10.7)

医療・福祉(+4.2)

 

ということで、求人はかなり増加傾向にあったにもかかわらず、この2月、そして今回の3月はガクンと求人が減ったことになります。

 

改めて前月から引き続き、経営の観点で整理すると、2月~3月は幼稚園も保育園も求人が減少していたため、肌感覚で感じない人もいると思いますが、多少採用は落ち着いていたようです。

これは少なくとも6月くらいまでは続くことが想定されますが、それは決して「採用が楽になる」というレベルではなく、それ以降に集中して求人が増える可能性があること、さらに、これまで都市部を中心に有効求人倍率が極めて高い位置で高止まりしていた深刻な状況なので、景気に左右されない業種という特性を鑑みると、多少有効求人倍率が減少しても、保育士不足感が解消するレベルではないように思います。

 

改めて、2020年度の採用計画は、前倒しで先手先手を意識して、長期的に動くようにしてください。

 

ではまた。

2020年5月1日 12:23 午後

9月入学における幼稚園保育園の変化

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、この数日ずっと頭になかにあるテーマが、

 

・9月入学

・オンライン授業

・教育格差

 

この3つです。

そして、この3つは統合して考えることもできます。

 

昨日、ある教育制度に詳しい情報筋の方から聞いたのですが、9月入学はこの数日で決まる可能性が高いとのことでした。

 

改めて9月入学のメリットは、

 

・コロナにおける学習遅れの保証

・国際標準化

 

だと言われております。しかし、一方でデメリットとしては、

 

・採用時期の見直し

・入試等の学校運営・オペレーションへの支障

・幼小接続

 

などが挙げられます。特に学校運営においては、年度、教育課程、入試時期の切り替えなどのオペレーション面はもちろんのこと、教員たちの意識転換などの難しさもあります。

また、3つ目の幼小接続という観点からは、幼児期の発達の観点からも、本当にその時期で良いのかという課題もあるわけです。

 

さらに、それが今後もウィズコロナ状態を前提にオンライン授業が当然のように入ってくるわけですから、大きな転換の中で、混乱をきたすのは必至だと考えざるを得ません。

 

賛否両論あると思いますが、私個人的には、パッチワークのような”つぎはぎ施策”や緊急オペ施策ならば無理してやらない方が良いと思っていますが、中長期の教育改革のグランドデザインがあり、それに基づき、ビジョンと戦略に一貫性がある実施ならば、課題は多いものの、日本という国の教育改革としてはチャレンジすべきだと考えています。

 

そこでもう一つ問題になるのが、「教育格差」です。

既に全国各地でオンライン教育が公共教育機関でもスタートしていますが、家庭環境や所得格差による通信環境や学習環境格差が浮き彫りになり始めています。

また、このオンライン教育については、自治体間格差や教員のリテラシーの問題もあり、教員格差も存在しているようです。

 

つまり、自治体、学校、家庭という本来三位一体になるべき教育環境それぞれの格差によって、機能不全が起こっているとのこと。

 

しかし、スタディサプリやアダプティブラーニングのようなアプリケーションやテクノロジーが離島や過疎地域での教育レベルを引き上げ教育格差の解消に一役買っているのも事実。

 

保育業界で整理すると、まだはっきりとは言えませんが、

 

・9月入学化により、幼稚園や保育園も今年度卒園予定が2021年度卒園になる可能性がある

・7歳の年長の子の発達に応じた教育計画・内容の検討

・2021年9月入園に向けた園児募集計画・採用計画の策定

 

などを考えねばならないかもしれません。

 

注視しておく必要があるでしょう。

 

ではまた。

2020年4月28日 9:44 午前

ビジネスデューデリジェンスの重要性

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、昨日は2件のコンサルティング。

 

1件目は東京と四国で保育園を5拠点展開する企業様のご支援です。

どの園も利用率は30%程度で、企業主導型保育については保育料の返金負担が発生している状況ですが、社員の休業手当の支払い等はなく、在宅勤務、ローテーションでの現場勤務、有給休暇、特別有給休暇などを上手に活用しながら進めております。

 

また、採用については、1つの園で1名のみ保育士が不足している状況なのですが、4月は全く応募も採用もありません。

常識的に考えれば、新年度がスタートしたばかりで、かつこのコロナ禍に求職活動するのか??と思いたくなりますが、実は多くはないですが、求職者は確実に動いています。

条件も悪くない、広告も一等地を抑えているという点を踏まえると、少し様子を見ながら、GW以降に回復するのか、それともこのままなのか、それによって経営判断が変わってきますので、しっかり見極めたいと思います。

 

2件目は、某東証一部上場企業のご支援で、某保育会社のM&Aにおけるデューデリジェンスのキックオフミーティング。

改めて、このタイミングでも積極的にM&Aを仕掛けている企業があることを実感します。

 

個人的には過去に保育会社のビジネスDDや保育事業の可否判断を実施してきた件数で言えば、間違いなく全国でもトップ(クラス)だと自負しています。

今回の売り手の保育会社は私も以前から認知していた企業です。

 

もちろん詳細は省きますが、ビジネスデューデリジェンスを定期的に実施する中で、私が特に重視しているのは、

 

・社長の人間性

・業界ポジション・イメージ・歴史

・展開エリア

・既存施設の立地・定員規模

・不動産調達力

・HRリソース

・財務指標(特に流動比率、ROA、自己資本比率、1拠点開設あたり資産or負債)

 

この7点です。

 

言うまでもなく、ビジネスDDの目的は、

 

「マネジメントやオペレーションの観点からその企業を買収する価値はあるかを判断する」

 

ことですから、上記7点から強みやリソースの希少性、経済価値、課題、リスクなどを整理して総合的判断してまいります。

 

今後は以下の状況からも、M&Aなどの業界再編の動きは益々加速すると思われ、それに連動してビジネスDDの需要も増えてくるでしょう。

 

・新型コロナの影響もあり、多くの産業が数年単位で厳しい状況を強いられる中、保育は比較的安定感がある業種のため、異業種の参入も増える

・一方で、少子化が急速に進む中、市場のピークアウトを見越して売りを考える業界企業が増える

・企業主導型保育の不安定さから早期売却を検討する企業が増える

 

そして、この傾向は、この数年は株式会社がほぼでしたが、今後は社会福祉法人や学校法人にも波及していきます。

 

その際に誤ったジャッジをしてしまうと、業界再編や地域の教育福祉環境にも支障が出てしまい、ひいてはそれが業界に悪影響を及ぼすこともあるので、慎重かつ正確に実施していかなければなりません。

 

ではまた。

 

2020年4月24日 4:20 午後

幼保向けコロナ対策オンラインセミナーのご参加者が130名を超えました。

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、こちらの件ですが、4月28日に船井総研で主催する「幼稚園保育園向けコロナ対策&応援セミナー」のご参加者が130名を超えました。

https://www.funaisoken.co.jp/seminar/060260

 

もちろん、無料&オンラインセミナーで、会場の都合もありませんし、誰でも参加が出来ますので、未だの方は是非お申し込みください。

 

少しだけ内容をお伝えしますと、

 

1.感染症対策に於いて「今から」でもすべきこと

2.万が一感染者が出た場合に備えて「今のうち」にすべきこと

3.政府の各種支援策のうち、幼保業界で活用できるもの

.流行長期化に備えて、ぜひ取り組んでいただきたいこと

 

ということで、特に、

 

・オンライン保育事例

・在宅勤務事例

・シフト体制事例

・万一園内で感染者が出た場合の予防策としての対応フロー事例

・休業補償で使用できる助成金に関する詳細

・あなたの園が利用できる資金繰り支援のフローチャート

・新年度に向けたオンライン採用事例

 

この辺りを中心に伝えたいと思っております。

 

このような状況だからこそ、事例をベースとした先進的な一次情報(事実、体験、事例など)を収集することが重要です。

船井総研にはご支援先、会員様合わせて全国約250法人の最新情報が日々入ってきておりますので、是非その事例を知っていただければと思います。

 

 

ではまた!

2020年4月23日 2:50 午後

幼児期のSTEAM教育を阻む課題とアフターコロナ

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、昨日はアゼリーさんのご支援。

新年度を迎え、新たなプロジェクトチームを編成。

 

1.DX・業務改革PJ

2.HR改革PJ

3.アカデミア(民間学童)PJ

4.ASA(法人運営サッカースクール)PJ

5.企業主導型保育PJ

 

大幅に変更したわけではないのですが、各プロジェクトのミッションは大きく変化、進化しています。

 

特に今回のコロナの影響により、DX・業務改革PJでは、これまでの保育園での業務効率化・デジタル化から、幼稚園、そしてグループ全体のデジタル化・DX化へと進化しますし、HR改革PJでは、学校法人版のオンラインベースの採用戦略を確立させる必要があります。

 

しかし、昨日の年間計画、目標を発表・共有いただき、どのプロジェクトも不透明なことが多い中でも、とにかく前向きで、本当に頼もしく思えます。

 

これまでいくつもの新しいチャレンジをしてきたアゼリーさんですから、このコロナ禍においても、きっと素晴らしい成果を上げてくれると信じています。

 

また、これらとは別で動いているSTEAM教育普及プロジェクトにおいても、現場から多くの材料となるリソースを共有してもらいました。

今後、日本の幼児教育におけるSTEAM教育のプラットフォームを構築すべく動いていますが、棚卸をすると、本当にたくさんのリソースや素材があり、あとはそれをどう調理するか、どう盛り付けするか、そんなイメージが少しずつ出来上がってきましたので、とても楽しみです。

 

改めて昨日ディスカッションを聞いていると、これまでの現場の特徴としては、

 

・以前の幼児教育は養成校も含めて、集団保育をベースに手法論が多かった

・学年に応じた目標が明確にあり、そこに向かう道筋すらも固定されていて、一人一人に添えない

・答えのないものに先生たちは不安やストレスを感じるもの

・自由が放任の違いが見えにくかった

・自分に余裕がなく、一人一人の子どもたちをじっくりと見れない環境と意識

・先生にはファシリテーション能力がなく、そんな勉強もしていないため、

 

という状況だったということです。

 

良いも悪いも、旧幼稚園教育要領で育ってきた教員が現場の9割以上を占めますし、現場の中核となっている世代もその世代です。

さらに、その世代を育ててきた世代は、まさに高度経済成長期を生きてきた人たちで、大量生産大量消費、モノもサービスも不足時代ですから、売れば売るほど売れる、そんな時代には、集団教育をベースに、落ちこぼれ、吹きこぼれにフォーカスせず、中間層に照準を合わせることが最も効率的ですので、それでもよかったのでしょう。

 

STEAM教育の目的は、子どもの探求心や思考力を高め、問題発見・解決、そして創造力を高めることにありますが、そのアプローチとしてPBLやアクティブラーニングが求められます。

また、担任一人では難しいため、チーム保育で動かしていくことも重要。

興味を持つ視点は子どもによって異なるため、それぞれに目標設定をすることが必要で、そのプロセスについてはデザイン思考のように、観察、共感、問題提起をし、そこを状況に応じて調整するファシリテーション力、そして、アウトプットに対する評価、改善する力が重要。

 

これらを考えると、先生たちの価値観を抜本的に変えていかないと、STEAM教育は日本では浸透しないことがよく分かりました。

 

この価値観の変革は言うまでもなく、とても難しいことです。

 

しかし、以前もこのブログで書きましたが、私は今回のコロナを経たアフターコロナ、ウィズコロナ時代には、非接触環境、脱長時間保育、在宅保育需要の増加、新時代に求められる人材像の変化などを踏まえると、来栖理事長の言われるように、本当に幼稚園や保育園の存在意義や教育観の変革が問われていると思いますし、今がそれを変えるチャンスだと思えてなりません。

まさに、千載一遇のチャンスです。

このチャンスのタイミングで、アゼリーさんのような組織にいる幹部が、出来ない言い訳をしている場合ではありません。(別にしていませんが笑)

まさに、

 

「いつやるんですか??」

「今でしょ!」

 

というありきたりの林修先生の言葉が聞こえていそうです。。。

 

新しいチャレンジが出来るのは本当に楽しいですね。

 

ではまた。

2020年4月22日 10:07 午前

オンライン保育が増えてきました。

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

 

さて、昨日は熊本のIQキッズさんのリモートご支援。

※気づけば、かれこれ1か月訪問支援をしておりません。。。

 

熊本は現在登園自粛要請の状況です。

IQキッズさんは既存施設が9施設があり、直営もありますが、その多くが地域型保育事業や企業主導型保育事業の運営受託施設であること、加えて医療施設の保育園が多いことからも、一部地域枠の園児の登園自粛はあるものの、医療従事者の家庭も多いことから、多くの園児を預かっておりますし、運営受託の事業モデルであることからも、運営費への支障が出難いのが特徴です。

しかし、今後は状況次第でどうなるか分かりませんので、いつ何が起きても良いように、対応していく必要があります。

 

さて、話は変わりますが、オンライン保育が徐々に増えてきました。

当然の流れだと思いますし、どのタイミングで出てくるかと思いますが、株式会社の大手はもちろんのこと、地方の学校法人でも始まっているようです。

 

船井総研のパートナー企業でもあるスマートエデュケーションさんでも「おうちえん」というサービスを提供し始めています。

http://smarteducation.jp/img/afb354203c36cea8e598119c670d537f.pdf

 

少し逸れますが、同じく我々のパートナーのユニファさんが出している「オンライン園長会」も3月からスタートされていますが、素晴らしい取り組みです。

https://unifa-e.com/news/release/entry-227.html

 

このオンライン保育、臨時休園や登園自粛で登園できない子供たちに対するオンライン動画がメインで、録画した動画を流すのが一般的ですが、今後はライブ配信も登場し、配信時間を設定し、そこで読み聞かせや手遊び、制作などの実施したり、親子が集まる場をZOOMミーティングやブレイクアウトルームなどを活用して座談会をしたりなど、様々な形が出てくることが予想されます。

 

私としては、これらの取り組みはもちろん大賛成ですし、工夫を凝らす中で、どのようなコンテンツが生まれるのか、非常に注目しているのですが、それ以上に着目しているのは、

 

「このような取り組みを実施している園とそうでない園での保護者や地域の評価」

 

です。

 

このような取り組みは間違いなく、やるやらないか、はっきり分かれて二極化します。

 

前向きで意識の高い園はやりますし、そうでない園は、セキュリティだとか、個人情報がどうだとか、リモートシステムが信用ならないなどという、摩訶不思議な言い訳をしてやらないわけで、さらに最悪なのは、そんな発想にもならず、そんな情報すらキャッチできずに、茹で上がってしまっている園です。

 

それによって、保護者がどう捉えるのか、地域や社会がどう評価するのか、これだけ時代が変化し、その中での順応、変革が求められる中で、その園が今後どうなっていくのか、それをしっかり見極めたいと思っています。

 

改めて考えてみれば、休園や登園自粛という事態は「異常事態」です。

 

その異常事態に、子どものために、何か真剣に貢献しようと考えるのならば、このオンライン保育は絶対にやるべきなのです。

 

そして、アフターコロナ、ウィズコロナ時代のヒントはこのようなところに眠っているのです。。。

 

ではまた。

 

2020年4月21日 12:06 午後

二極化する意識に思うこと

保育園 経営コンサルティング

みなさん、こんにちは。

船井総研の大嶽です。

昨日は長崎のご支援先でのリモートミーティング。

 

・長崎はさほど感染者が多くないので、保育園は自粛要請をしているものの、利用率は80~90%程度

・先生方のメンタルも大きな問題はなし

・一部パートさんのシフトが縮小されていますが、本人も同意している前提でほぼ通常通りのシフトで休業はなし

・収入面は、認可保育所は給付が満額入るので収入に影響はないが、企業主導型保育は自治体による休業要請でも地域枠の実費徴収および3号認定の利用者負担額の返金発生

 

ということで、地方で未だ感染が深刻ではない地域はこのようなケースが非常に多いことを感じます。

毎日たくさんの方々から、返金対応、休業対応についてのご相談をいただきますが、改めて先日の私のブログを確認いただければと思います。

 

さて、繰り返し、このブログでも、

 

「アフターコロナ・ウィズコロナは新たなカルチャーが生まれ、築かれる」

 

と仕切りに伝えてきました。

 

リーマンショックで過度に行き過ぎた金融経済、資本主義が崩れ、持続性やサスティナビリティという概念が重視され、その後にSDGsのようなビジョンが生まれたこと、東日本大震災で繋がりや絆が深まり、コミュニティの重要性やシェアリングエコノミー、クラウドファンディング、ソーシャルビジネスのような新たな文化が浸透したことなど、歴史が物語っているいるわけです。

 

先日、アメリカやイギリスでオンライン授業をしている動画を見ました。

欧米では日本とは全く異なるスピードで教育の世界でもオンラインが導入され、既にスタンダードになりつつあるようです。

その際に、動画に出ていた教師が、

 

「仮にコロナが収束しても、今回で終わりだなんて思う人はいない。パンデミックだけでなく、近年災害も増えてるし、それがまたいつ起こるか分からない。そのために今やっていることを継続することが大切です。」

 

と言っていましたが、大変共感します。

 

私は仮に今回のコロナが収束してきたタイミングで、人は以下の二極化されると思っています。

 

・ようやく落ち着いた。これで自粛は終わり。コロナ前の生活に戻れる!

・落ち着いても、いつ起こるか分からないから、それに備えた生活を送ろう。

 

要するに、楽観主義と悲観主義のような話なのですが、前者のような人が一定数いることは事実でしょうし、まあ一時的にそのような感覚になることは悪いことではないかもしれません。

また、先週の日曜日の吉祥寺のアーケードのように、気軽に買い物できる人たちもたくさんいるわけです。。。(佐藤肉店は行列だったのでしょうね。。。私は学生時代住んでましたので。)

 

しかし、多くの方は後者のような感情になるのではないでしょうか?

今回は経済を見ても、生活を見ても、それくらいインパクトのあるショックだったということを、さすがに大半の方が気づいているはずです。

 

よって、私が思うのは、

 

「今起きている変化は一時的なものではなく、長期的なものである」

「その長期的な事象こそ、次の新しいカルチャーの基盤になる」

「そのカルチャーに基づいて仕事も生活も送るべき」

 

ということです。

 

例えば、私は、生活がこのように変わりました。

 

・仕事は在宅

・在宅勤務はZOOMを活用したオンラインミーティング

・リモート飲み会が急増

・家事・育児をする時間が急増

・朝のジョギングが日常化

・家庭でのご飯を創る機会が増加

・妻と話す時間が増加

・EC・通販での購入金額が増加

・出前館などのデリバリー利用頻度の増加

・アマゾンプライム、YouTubeなどのサービス利用時間が増加

・テレビがどれだけ面白くないのかをこれまで以上に実感

 

挙げればきりがありません。

人によって変化は異なりますが、このような仕事や家庭での生活の変化が、新しいカルチャーのヒントになるわけです。

 

これらの変化をまとめると、

 

1.非接触・オンライン

2.移動レス・アクセシビリティ

3.地方回帰

4.在宅・巣籠需要

5.所有から利用への加速

 

このあたりだと思っています。(これ、まだα版なので、修正するかもしれません。。。)

 

まだまだ研究が必要ですが、そのあたりを踏まえて、今から未来に向けた準備をしたいと思います。

 

 

ではまた!